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基本情報
- タイトル:『ばらかもん』
- 作者:ヨシノサツキ←郷土愛を全力でぶん投げる人。
- 出版社:スクウェア・エニックス
- 掲載誌:『ガンガンONLINE』連載(2009年〜2018年)
- 巻数:全18巻(完結済み)
- ジャンル:日常コメディ/ヒューマンドラマ
- 派生作品:スピンオフ『はんだくん』、アニメ化、実写ドラマ化
⇓作中より引用。なるの言葉
「登ってみないとわからない、見ようとしないと見えない」
「先生も早く来い。この壁を越えなきゃ何も見えないぞ。なっ、綺麗だろ?」
まさに目の前の壁にもがいていた主人公。この言葉と景色はぶち刺さったと思います。
壁を登り切った先に、五島の綺麗な海とその大きさに感動が待っていた。
このあと書いた言葉は「楽」いいですね。
記事を見てみないと分からない。見ようとしないと見えない。
みんなも早く見よう!この記事を見なきゃ作品も見れないぞ。なっ、面白いだろ?
ということで、作品の魅力を伝えていきます。

登り切った壁の向こうには楽しさが待っていた。
俺の書道はまだまだこれからだ。
あらすじ
主人公・半田清舟は、都会で活躍する若き書道家。ある授賞式で自分の作品を酷評された審査員に手を上げてしまい、騒動を起こしてしまいます。心を落ち着けるため、師匠の勧めで五島列島の小さな島へ移住することに。
島での生活は、都会育ちの彼にとってカルチャーショックの連続。勝手に家に上がり込む子どもたち、距離感ゼロの島民、自然と共に生きる生活。最初は戸惑いながらも、彼は少しずつ島の人々との交流を通じて「人として」「書道家として」成長していきます。
物語は大きな事件が起きるわけではなく、日常の小さな出来事を積み重ねて描かれます。田舎のゆるやかな時間の流れと、主人公の内面的な変化が丁寧に描写されるのが特徴です。
キャラクターの魅力
- 半田清舟
主人公の若手書道家。23歳と若いながらも作品を出せば賞を獲得する才能の持ち主。気難しく、短気で、世間知らず。自分の書いた文字を「平凡」と評価され、書道のお偉いさんを殴ってしまい、島に飛ばされてしまう。しかし島での温かい出会いや経験を通じて柔らかく、人間的な成長を遂げていく。彼の成長物語は作品の核。 - 琴石なる
島の元気いっぱいの少女。天真爛漫で人懐っこく、半田の心を大きく動かす存在。彼女の無邪気さと素直さが、都会育ちの半田の価値観を揺さぶる。面白発言も多く、時には顔芸も見せてくれる。真っすぐな気持ちを読者にも思い出させてくれるキャラクター。 - 島の住人たち
漁師、農家、老人たち、同級生など。誰もが個性的で、人情に厚い。彼らの飾らない優しさが物語を温かく支える。 - 川藤
半田の友人であり、マネージャー的存在。都会との橋渡し役であり、時に笑いを生む。 - 師匠
半田を導く存在。作品全体の精神的支柱ともいえる。
キャラクターは皆、等身大で愛らしい。特に「なる」との交流は、半田の変化を象徴する重要な要素となっています。半田の成長は周りの温かい支えがあって築かれていきます。

ジュノンボーイの先生が都会からきて楽しかばい
絵柄と雰囲気
絵柄はシンプルで柔らかく、ギャグシーンではデフォルメも多用され、コメディとしてのテンポが心地よい。一方でシリアスな場面や書道作品の描写は緻密で迫力があり、メリハリが効いています。
雰囲気全体は「スローライフ漫画」に近く、読んでいると穏やかな時間が流れる感覚を味わえます。田舎の自然、海の景色、島民の素朴な笑顔。都会の喧騒から離れた「癒やし」の要素が随所に散りばめられています。

なる~~
なるの所にいっぱい餅投げるけ~ん
印象に残ったシーン
- 半田と「なる」の交流
ジュノンボーイ(都会っ子)の半田は島に来た当初は周りの人や、やたらと接してくるなるを煩わしいと思っていた。半田自身は、書道に対して完璧を求めて、尖った才能に比例するように焦りや孤独を抱えていました。島に来てからは、島民の無垢な温かみに浸かっていきます。都会では触れ合えない素直な感情を、なるから学んでいく半田の姿が感動的。彼の成長は筆に表れていきます。 - 書道作品の完成シーン
半田が島での経験を作品に昇華させた瞬間は、鳥肌が立つほどの迫力。芸術が人間性と直結することを実感させます。元々努力家であった本人の才能が、「平凡」という型にはまらず、伸び伸びと生かされた作品は感動します。
こんな人におすすめ
- 心温まる日常物語を求めている人
- 都会生活に疲れている人
- 田舎暮らしやスローライフに憧れる人
- 芸術や自己表現に興味がある人
- 子どもと大人の交流を描いた物語に惹かれる人
類似作品
- 『のんのんびより』:田舎の日常をユーモラスに描いた作品。
- 『よつばと!』:子どもの純粋さと日常の面白さを描いた日常漫画。
- 『銀の匙 Silver Spoon』:田舎の学校生活を通じて成長する姿を描いた青春漫画。
- 『バクマン。』:クリエイティブに打ち込む若者の葛藤と成長を描くという点で共通。
Q&A
Q:書道に詳しくなくても楽しめる?
A:問題ありません。書道はテーマの一つですが、物語は人間ドラマと日常に重点を置いているため、誰でも楽しめます。
Q:スピンオフ『はんだくん』は読むべき?
A:ぜひおすすめです。半田の学生時代を描いたスピンオフで、ギャグ要素が強く、本編とのギャップを楽しめます。
Q:実写ドラマ版との違いは?
A:漫画の温かみや細やかな心情描写は原作ならでは。実写は実写で自然風景の魅力が映えるので、両方楽しむと良いでしょう。
まとめ
『ばらかもん』は、都会から離れた田舎の島を舞台に、若き書道家の成長と人間模様を描いた珠玉の作品です。
子どもとの交流や島民とのつながりを通じて、主人公は芸術だけでなく人生の大切なものを学んでいきます。読者もまた、ページをめくるたびに心を癒され、勇気をもらえるでしょう。
「笑えて泣ける日常系ヒューマンドラマ」として、幅広い世代におすすめできる漫画です。

この作品は日常の尊さ、日々の輝かしい美しさに焦点を当てた作品。
充実した日々っていうのはどこか温かさの中にあるのかもね。
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作者の他作品
- 『はんだくん』:半田清舟の高校時代を描いたスピンオフ。ギャグ要素強め。
- 短編作品も多数執筆。
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