基本情報
- タイトル:プロミス・シンデレラ
- 作者:橘オレコ
- 出版社:小学館(ビッグコミックスピリッツ)
- 連載期間:2018年〜2022年
- 巻数:全16巻(完結済み)
- ジャンル:恋愛、ヒューマンドラマ
あらすじ
主人公の 今井早梅(いまい・はやめ)27歳 は、結婚1年目の専業主婦。穏やかな生活を送っているように見えたが、ある日夫の浮気が発覚し、あっけなく離婚してしまう。家を飛び出し、わずか30万円を手に再出発を図ろうとするが、スリに遭い全財産を失ってしまう。
途方に暮れる早梅は、電車で偶然出会った高校生と関わることに。その高校生こそ、金持ちで人を弄ぶ性格を持つ 片岡壱成(いっせい) だった。壱成は金の力で人を振り回すことを楽しむ“クソガキ”だが、早梅に対してはそれが通じない。むしろ、真っすぐに意見をぶつけてくる彼女に興味を持つようになる。
壱成は「面白い女だ」と感じた早梅を自宅に住まわせる代わりに、ゲーム感覚で様々な課題を押し付けていく。家も金も失い、文字通りホームレスに転落した早梅は、壱成の奇妙な“ゲーム”に巻き込まれながら、新たな人生を歩み出していくことになる。
離婚、ホームレス、年下男子との出会い。逆境から始まる恋と人生の再生劇が、ここから幕を開ける。
キャラクターの魅力
今井早梅
- 強気で曲がったことが大嫌い。
- 困難な状況でも下を向かず、自分の気持ちに正直に行動する。
- 幸せを掴んだと思った矢先に裏切られるという不運続きの人生だが、それでも「自分らしく」生きようとする姿が魅力。
- 読者はその姿に勇気をもらえる。
片岡壱成
- 超大金持ちの家庭に生まれ、退屈を紛らわすために金をばらまいて人を弄ぶ高校生。
- 早梅に対しては思い通りにならないため苛立ちながらも、逆に惹かれていく。
- 子供っぽい残酷さと、年齢相応の純粋さを併せ持つキャラクター。
- 物語が進むにつれて見えてくる「不器用な優しさ」も魅力のひとつ。
絵柄と雰囲気
橘オレコ先生の絵柄は、 人間らしい表情の描写が抜群。
- 早梅の怒り、悲しみ、喜びが表情豊かに表現されている。
- 壱成の子供っぽい悪戯っぽさや、虚勢を張っている様子もわかりやすい。
- シリアスな場面とコメディ要素がバランスよく描かれ、重すぎず軽すぎない独特の雰囲気がある。
特に人物の「目」の描写は印象的で、キャラクターの心情がストレートに伝わってくる。
印象に残ったシーン
中でも読者をスカッとさせる名シーンが、 壱成が金をチラつかせて挑発したときの早梅の反応。
壱成が「金さえあれば人はひれ伏す」と思っているところに対し、早梅は一歩も引かずに「我慢は良くないからね、クソガキ!」と殴りつける。
- この瞬間、壱成にとって「他の人間とは違う」と感じさせる強烈な出会いになる。
- 早梅のまっすぐな性格が一気に伝わるシーンで、読者も爽快感を味わえる。
恋愛マンガでありながらも、ただのラブストーリーではなく、登場人物の価値観がぶつかり合うドラマ性が魅力だと感じさせる場面だ。
こんな人におすすめ
- 落ち込んでいる人
→ 主人公の逆境から立ち上がる姿に勇気をもらえる。 - 逆転劇が好きな人
→ ホームレスからのサクセスストーリー的展開は必見。 - 恋愛マンガ好き
→ 年下男子×アラサー女子というギャップのある関係性が新鮮。 - 人間ドラマを楽しみたい人
→ 恋愛要素だけでなく、人生観や価値観の成長を描いている。
類似作品
- 「NANA」矢沢あい:波乱万丈な人生と恋愛模様が描かれる名作。
- 「東京タラレバ娘」東村アキコ:アラサー女性の人生や恋愛を赤裸々に描く。
- 「逃げるは恥だが役に立つ」海野つなみ:契約結婚から始まる恋愛を描いた大ヒット作。
- 「花より男子」神尾葉子:金持ち男子と庶民女子の恋愛という構図に共通点がある。

Q&A
Q:ドラマ化されていますか?
A:はい。2021年にTBS系で二階堂ふみさん、眞栄田郷敦さん主演でドラマ化され話題となりました。
Q:マンガは完結していますか?
A:全16巻で完結済みです。まとめて一気読みすることが可能です。
Q:恋愛以外の要素も楽しめますか?
A:もちろんです。人間模様、家庭の事情、人生の逆境をどう乗り越えるかなど、ヒューマンドラマ要素も強いです。
まとめ
「プロミス・シンデレラ」は、単なる恋愛漫画に留まらず、 人生の再出発や逆境に立ち向かう強さ を描いた作品です。
主人公・早梅の真っすぐさと、壱成の不器用さがぶつかり合う中で少しずつ心が近づいていく過程は、読者の心を掴んで離しません。
- 逆境からの再生
- 年の差恋愛のギャップ
- スカッとする展開
この3つがそろった物語は、読んでいて胸が熱くなること間違いなし。
恋愛マンガが好きな人はもちろん、人生に迷っている人、元気が欲しい人にもおすすめできる名作です。
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